関東圏が猛烈な台風ど真ん中の日、
ワタシは一人、友人宅へ向かっていた。
その日は友人のお兄さん夫婦がやって来て、
その奥様が作る本場のタイ料理を食べる会だった。
そもそもワタシは唐辛子系と、
パクチーを使った料理は全て苦手なので、
アジアン料理とかエスニック料理と言う
名前のつく場所へは行くことがない。
なのに、だ。
この友人と来たら、
それを知っていて人を呼ぶという、ね。
いい根性してるじゃねーかコンチクショウ。笑
事前にお子ちゃま用に、
辛くないバージョンのも準備をしてくれていて、
ワタシは勿論お子ちゃまに紛れて
モリモリとご飯を頂いていたのだけど、
いやね、この年だしさ。
ちったぁ、大人の味を
知りたいお年頃じゃあないですか?うん?
ってことで、
恐る恐る、春雨を使った
見た目一番無難で、
サッパリしていそうなサラダを
一口食べてみたのである。
、、、うん、、、ぅん??
、、、、( ゚д゚)ハッ!
、、、、辛いよお(゚´Д`゚)゚。
なんと言うことでしょう。
透明感のある春雨と小ぶりの挽き肉、
こんなに爽やかなのに
どこに唐辛子がいるのか、この辛さ、
まるで匠の技。
ぱねぇなと思いつつも、
アダルト達が美味しいと言って
食べているのが裏山、、、
よし、とりあえず、
一口ずつ全部味見をしてみよう。
ということで食べ進めていくと、
おやっ?
大丈夫じゃないか?
これは美味しいのではないか?
なんだか、他のおかずはイケる。
もしや、タイ料理いけるんじゃね?
そのまま好調に突き進むワタシの前に、
今までのやつらとは明らかに
形態の異なるやつが現れたのだ。
奴は大釜の中に入り、
眼鏡がうっすら曇るほどの霧に隠れ、
垣間見える赤みがなんとも毒々しい、、、
そう、君の名は。
トムヤムクン。本日のラスボスだ!
「トムヤムクンがあらわれた!」
「こやまはスプーンをふりかざした!」
「トムヤムクンは身構えている」
「こやまはトムヤムクンをすすった!」
「こやまのようすがおかしい…」
チャラララ ラッチャッチャーン🎵
「こやまはレベルアップをした」
なんと、トムヤムクンが美味しい!
今まで生きてきて、
初めてまともに食べたトムヤムクンは
超絶美味しかったああ!
話を聞くところによると、
同じ料理でも家庭やお店によって、
その辛さは違うのだとか。
その奥さま!(paiちゃん)が
作ってくれたやつは、
ミカンの葉の香りが効いていて、
他の香辛料や具の味を引き立てている。
これで鶏肉とか煮込んだら
確実に美味しいのが出来るに違いない。
ワタシは大きな勘違いをしていた。
今思えば、そりゃそうだと思うけど。
家庭やお店によって味が違う。
そうだよ、その通りだよ。
ワタシは大きなくくりで、
アジア料理とエスニック料理は
駄目だと思い込んでいた。
いや、本当はそんなことないんだ。
思い込みは怖い。
そういう考え方の癖は、
普段の仕事でも出てるのではないか?
自分の思い込みで、
患者さんをみていないだろうか?
仕事の話をまとめようとしてないだろうか?
今回のタイ料理の会で、
そんなことを学ばさせて頂いた。